ユーコーコミュニティー横浜東支店の田中です。
ALCという外壁材をご存知ですか?
ALCとは気泡を含んだ軽いコンクリートの外壁材なのですが、一般住宅のほかに高層ビルやマンションなど幅広く使われるとても優秀な外壁材です。
今回は、これから新築される方が最適な外壁材を選べるように、またご自宅の外壁材について理解を深められるように、ALC外壁のメリット・デメリットについてユーコーコミュニティー横浜東支店の田中が徹底解説していきます。

ALCとはどんなもの?

ALCとはコンクリートの中に細かな気泡がたくさん入っていて、とても軽いのが特徴です。
戸建住宅から高層ビルまで様々な建築に使われていますが、35~75mmの薄型は木造・鉄骨造に、75mm以上の厚型は鉄骨造・鉄筋コンクリート造にと使い分けられています。

ALC外壁のメリットは?

ALCはとても機能性が高く、長く住み続けられる家にしたいという方にはおすすめの外壁材です。
具体的にどんなメリットがあるのか見ていきましょう。

・50年以上の耐久性
ALCは定期的なメンテナンスをしっかり行えば、50~60年も張り替えずに使える耐久性の高い外壁材です。
この耐久性の高さが、建て替えが容易でない高層ビルや大型建築に使用される理由なのです。

・軽量で揺れに強い
ALCは中に気泡があるため、通常のコンクリートの1/4の軽さしかなく、水に入れると浮くほどです。
軽いと地震の揺れにも影響を受けにくく耐震性を高めるにはうってつけの外壁材です。
また、建材が軽いと工事の際に職人が作業しやすいので工期を短くできるというメリットもあります。

・火に強い
ALCは主成分が珪石、セメント、生石灰など燃えにくいものですし、内部の気泡が空気の層の役割をするため熱が内部まで伝わりにくく非常に火に強い外壁材といえます。

・断熱性が高く、室温を保ちやすい
ALC外壁は内部の気泡が空気の層となり熱の伝達を遮ってくれるため、断熱性が高く、夏は涼しく冬は暖かい快適な室温を保ってくれます。
また、室内の冷暖房効果も外に逃げにくいため、空調の効きがよくなります。

・遮音性が高くプライバシーを保てる
ALC外壁の内部の気泡による空気の層は、音の出入りも防いでくれるため遮音性にも優れています。
自動車などの外部からの音を遮ってくれるので静かでストレスの少ない暮らしができますし、逆に室内の音が外にも漏れにくいのでプライバシーを保つこともできます。ユーコーコミュニティー,横浜東支店,外壁塗装

ALC外壁のデメリットは?

ALCは優れた外壁材ですが、デメリットもあります。

・水に弱い
ALCは内部の気泡に水分が浸み込みやすく、そこから膨張やひび割れを起こしてしまいます。
ALC自体には防水性がないため生産時には表面に防水塗装して出荷されていますが、定期的なメンテナンスが必要です。

・つなぎ目が多く雨漏りしやすい
ALCは工場で作られたパネルを現地で貼り付けていくため、パネル同士のつなぎ目が存在します。
サンディングボードも同様ですが、ALCの方がサイズが小さいため、つなぎ目の量が多くなります。
外壁に限らず、つなぎ目は傷みやすいため、ALCもつなぎ目から雨水が入って雨漏りが発生するリスクが高くなってしまいます。

・初期費用が高額になりがち
ALC外壁は機能性が高い分、他の外壁材と比べて初期費用が高額になりがちです。
ALCはサンディング、モルタルよりは高く、タイルよりはやや安いという位置づけ、と覚えておくといいでしょう。

どんなメンテナンスが必要?

ALCは様々な外壁材の中でも建てたあとのメンテナンスに注意が必要な建材です。

・定期的な防水塗装が必須
ALCはそれ自体に防水機能がないため、定期的に防水塗装を行う必要があります。
目安としては築10~15年前後で最初の防水塗装を行うといいでしょう。
(2回目以降の塗装については使用した塗料の耐久性によって変わってくるので定期点検をおすすめします)
防水効果が切れたまま放っておくと雨水を吸い込んでしまい、外壁材だけでなく内部の鉄筋が錆びてしまう危険もあります。
せっかくのALC外壁もこれでは寿命が縮んでしまい、大がかりな改修工事が必要になる場合もあるので定期的な塗装工事をきちんと行いましょう。

・つなぎ目も補修が必要
つなぎ目のコーキング材も経年劣化でやせたりひび割れを起こし、放っておくと雨水が入ってしまうのでALC外壁の防水塗装と一緒につなぎ目のコーキングも補修する必要があります。
既存のコーキング材の上から追加して厚みを持たせる「増し打ち」と、既存のコーキング材を全てはぎ取って新たに打ち直す「打ち替え」の2種類の補修方法がありますが、1回目の塗装の際は増し打ちで済ませ、2回目の塗装で打ち替えにすることが多いです。
ただ、メンテナンス時の劣化症状にもよるのでご自宅の状況に合った補修方法を業者に提案してもらいましょう。

 

今回はALC外壁のメリット・デメリットをご紹介しました。
ユーコーコミュニティー横浜東支店でも外壁の点検・メンテナンスを行っています。
点検や見積もりは無料なのでお気軽にご相談ください。